歯並びは身体に様々な影響を及ぼします
歯への影響
歯並びが悪いと歯と歯の隙間や歯と歯茎の隙間に歯垢が溜まりやすく、また歯ブラシも届きづらくなりその結果、虫歯や歯周病の原因となりそれが悪化すると最悪歯を抜かなければならなくなる可能性があります。
発音への影響
歯は発音と密接に関係しており、歯と歯の隙間が大きいと発音が困難な場合が多々あります。例えば日本語のサ行やタ行はそれに当たり、滑舌が悪く見られたりしてしまうこともあります。
噛むことへの影響
歯並びが悪いと食物を噛むということが上手く出来ない場合が多く必然的に噛む回数も減っていきます。 噛む回数が減ると消化を助ける唾液の分泌が少なくなり、胃や腸などの消化器官への負担が大きくなり痛めてしまいます。 同時に唾液は虫歯の予防にも一役買っているのでこれが少ないということは虫歯へのリスクの高まりも表しています。
叢生
上顎前突
下顎前突
空隙歯列
顎への影響
噛むときの力が均等に分散されないので顎への負担が大きくなり口の開閉がスムースにいかない、口をあけるとカクカク鳴る、噛んだ時に顎の関節や筋肉が痛むなどといった「顎関節症」が引き起こされる恐れがあります。
体への影響
歯並びの悪さは体全体のバランスに影響し、頭痛、腰痛、肩こり、めまいなどの原因になります。
唇側矯正
一般的な矯正方法で、歯の表面に『マルチブラケット装置』という矯正装置を取りつけ、 メタルなどのワイヤーを通して固定させることで、歯を引っ張っていきます。ブラケット装置の役割は、歯にワイヤーの力を均一に与えるためのもの。 ワイヤーが外れてしまっては治療効果があがりませんので、ブラケットからワイヤーが外れないように、ゴムなどでしっかり固定させていきます。
メリット
矯正の歴史の中で一番長く多く選択され続けている矯正方法なので症例や装置の種類が豊富にあり、患者様の肉体的にも金銭的にも負担の少ない矯正法です。また、ほとんどすべての不整合へ対応することができるのも大きなメリットです。
デメリット
矯正器具の選定にもよりますが、歯の表側に器具を固定するため、矯正期間中は矯正装置が目立ってしまうこともあります。 (クリアーな材質のものを選択すると多少目立ちにくくなります)また、矯正期間中は矯正器具によって歯ブラシが届きにくくなる箇所がでてきますので丁寧に歯磨きをしないとむし歯になりやすくなります。
舌側矯正(裏側矯正)
従来、歯の表側に矯正装置を付けて矯正するのが歯科矯正ですが、舌側矯正は歯の裏側に矯正装置を付けて矯正する方法です。STb、クリッピーL。インコグニートなどの様々な種類があります。
メリット
歯の裏面に矯正装置を取り付けるので目立ちにくく矯正期間中も矯正していることを周りに気づかれにくいです。また、目立ちにくい他の矯正方法(マウスピース型矯正装置を利用した矯正歯科治療)などに比べて対応できる症例も比較的多いです。
デメリット
歯の裏側に装置を取り付けるので舌に違和感を感じ、発音がしにくくなることがあります。また通常の矯正に比べ、費用が高くなり治療期間も長くなる傾向があります。
マウスピース矯正
ブラケットやワイヤーなどの矯正装置を使わず、「アライナー」という透明なマウスピース型の矯正装置を口の中に装着し、歯並びを矯正していく方法です。1日20時間以上の装着でゆっくりと歯列を矯正していきます。マウスピースは2週間ほどで新しいものに交換していきます。
メリット
ブラケットやワイヤーなどの矯正装置を取り付けているわけではないので外してしまえば矯正していることに気づかれることはありません。また、口の中の違和感も少なく、矯正装置取り付けによっておこりやすくなるむし歯の心配ありません。
デメリット
装着時間も1日で18時間から20時間と長く、根気を必要とします。また、その性質上歯を抜かなくて済むような比較的簡単な矯正にしか向かないというデメリットもあります。先行して他矯正を行い途中でこちらに切り替えるといった治療法もあります。